印刷物のわからない言葉はこちらで
あいうえお順にて印刷物制作全般に関する用語をご紹介しております。当ホームページ内で分からない用語がございました際の参考にして下さい。また、こちらには掲載されていない用語で分かりにくいものがありましたらご遠慮なく、お気軽にお問い合わせよりご連絡下さい。随時、印刷物用語集に追加して参りたいと思います。
あ行
アート紙
印刷用紙の1種。
用紙表面にコート剤(白土主体)を塗布、表面が均一になるように高圧を加えて滑らかに処理した紙。
白色で表面が滑らかになるため、写真の再現には最適で、口絵や高級印刷物によく使われる。
類=コート紙
ICR
Integrated Color Removalの略。 UCRを発展させたもの。類=「UCR」/「下色除去」
アウトライン・フォント
フォント(書体データ:文字の形を定義する情報)を、座標で示すいくつかの点とそれを結ぶ輪郭線(アウトライン)で表現したもの。 フォントを点の集まりで表すドット・フォントに対し、線で構成されるものとして表現するベクトル・フォントの一種である。
青焼き
グラビア印刷の場合、校正刷りが作りにくいため、製版フィルム(ポジ)を青写真感光紙に焼き付けて校正紙の代用とする。 線画部が青くなることからこう呼ばれる。 同=「ブループリント」/「BP」
藍(シアン)
アイと通常表記される。 プロセスインキ。 Cyanの頭文字を取ってCとも書く。 同=「C」
紅(マゼンダ)
アカと通常表記される。 「赤字」と間違われるので「赤」とはまず書かない。プロセスインキ。 Magentaの頭文字を取ってMとも書く。 同=「M」
赤字
文字校正の際に、誤字や脱字、欠字などを校正記号を使って赤い筆記具で示すことから訂正箇所の総称として使われる。 転じて文字以外の修正箇所も指す。赤字が多いと言われたら訂正箇所が多いということ。
網代綴じ
折丁の背側にスリット状の加工を施し、接着剤で折丁同士を固定する方法。無線綴じに比べて接着強度が高い。 類=「無線綴じ」
アタリ
アタリケイの略。 また、本文、キャプション、見出し、写真、図版などが入る位置をレイアウト用紙に指定した線のことも示す。 同=「アタリケイ」/「ケイアタリ」
アタリケイ
写真版の位置、平網の伏せ込み範囲、ベタ刷りの境界線など台紙に描かれたケイ線が仕上りに現われないようにしたい場合に用いる。 類=「ケイアタリ」/「ケイシニ」/「ケイとる」 反=「ケイイキ」/「イキケイ」/「ケイ巻き」
Adobe
Adobe Systems Incorporated.
ソフトウェアメーカー。
1982年John Warnock(ジョン・ワーノック)らにより設立。
グラフィックソフトのIllustrator、フォトレタッチソフトのPhotoShop、ページ記述言語のPostScript等を開発した。
網かけ
連続階調の画像を網ネガまたは網ポジに変換する手法または操作。
網グラビア
ニューグラビアとも呼ばれる。現在雑誌などのグラビアページはほとんどこの方式。 従来のグラビア(コンベンショナル・グラビア)のように凹版の版の深浅で濃淡を表現するだけでなく、網点の大小でも濃淡を表現する。 校正刷りがオフセットで出せること、調子再現が良いこと、オフセット印刷と原版の互換性があるという利点がある。 同=「網グラ」/「D.N.Dotグラビア」
網点
凸版、オフセット印刷で階調原稿を再現するのに使用される。
階調の濃淡を網点面積の大小で表現する。
1インチ幅に網点が何列あるか、網点の大きさ、細かさは線数という単位で決まっている。
同=「ドット」
類=「スクリーン線数」
網撮り
階調原稿(グラデーション)を再現するために、原稿を網点に変換する作業。
同=「網がけ」
反=「凸撮り
網ネガ
網点で形成されたネガ。
反=「網ポジ」
網フセ
0%〜100%(実際には20〜100%までの20%刻み)のいずれかのスクリーン、あるいは グラデーションのついたスクリーンをかけて、一定のトーンをつけること。
網フセ○%と指定する。多色刷りの場合はかけ合わせ、単色共にそれぞれの版について○% と指定する。
類=「平網フセ」
網ポジ
網がけによって濃淡が網点に置き換えられたポジフィルムのこと。
反=「網ネガ」
アルゴンイオンレーザー
(Ar Laser)Ar レーザーは青色光源(発光波長488nm )で感光材料に有利であるが、若干コストが高い。 現在スキャナの出力用として多くの機種に採用されている。
アンシャープマスク
原稿とマスクフィルムの間に拡散シートをはさんで露光を与えることによりできる画線をボケさせたマスク。
このボケたマスク(アンシャープマスク)を原稿と重ねることにより見かけ上のシャープネスが向上する。
または、製版スキャナでシャープネスコントロールを行うための信号。USMと略される。
詳しく説明すると大変なのでここまで。フォトレタッチソフトのPhotoShopにも同様の機能がある。
アンチック体
平仮名、片仮名の書体の一つ。 明朝体を太くし、筆の感じを残したような形。 アンチック体は漢字のゴシック体と組み合わせて使われる場合が多い。
イキ(いき)
写真などの図版が重なり合う場合、残す部分をイキと指定する。
レイアウト用紙や版下に入れた罫をそのまま残す時はケイイキ。
または、校正時、一度入れた赤字を取り消す時に使う。
イタリック
欧文書体の中で、右斜めに傾けてデザインしたもの。 写植の段階で斜体をかけ、傾けたものとは基本的に異なる。
一次色
印刷関係で一般に言われている言葉でシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の減色法3原色のこと。
一寸ノ巾
写植機に使われている文字の配列法。 文字を偏や旁に分け、これに51種類の大見出しをつけて「一寸ノ巾・・・」に始まる語呂の順に並べたもの。
糸綴じ
印刷物を綴じる一つの方法。 糸を使って縫うように綴じるもので、強度が強く、のどの部分が完全に開くため単行本や写真集などに使われる。現在では機械による糸綴じが一般
Illustrator
Adobe社のドローソフト。 ぺインターとは対極にあるソフト。 画面に表示される図形や文字は全て数値化されているため、解像度に左右されることなく拡大、縮小、変形が行える。 正確な図形やエッジの立ったものを描きたいときに重宝する。
色浮き
色カブリよりは程度が軽いが、原稿に対して余分な色がかかっている状態をいう。
色温度
色温度とは、黒体(※)の温度を上昇させていったときに放射される 光の色を基準としている。 単位はK(ケルビン)。色温度が低いと赤味が多く、色温度が高いと青味が多い。朝夕の太陽光は約3500K、昼光は約5500Kである。 これを見ているあなたのモニターにも色温度設定は付いているはず。5000k〜6500Kが印刷物評価の基準となる色温度として 用いられる。 また室内灯では色温度だけでなく演色性のよい評価用蛍光灯の使用が望ましい。 (※)黒体とは外部からの光を全く反射せず完全に吸収する概念上の物体。黒体から放射する光は、黒体の絶対温度で決まる。
色カブリ
カラー印刷で、指定通りの色にならず、一定の色傾向を帯びていること。 カラー写真原稿などで、不必要な色カブリがあった場合、校正時はこれを極力補正するように指定する。
色校正
色指定した部分が指定どおりに刷り上がっているか、確認する作業。 イラストや写真版などは正しい調子で再現されているか確認する。 訂正を出すときは具体的な数字で指定する。
色の三原色
藍(シアン=C)紅(マゼンタ=M)黄(イエロー=Y)のこと。 色の三原色は光の三原色とは補色関係にある。CMYを混ぜて色を表現することを減色混合という。
色の三属性
色を構成する色相、彩度、明度のこと。 色相(しきそう)とは色合いの違い(赤、青、黄、緑、橙など) 彩度(さいど)とは鮮やかさの違い 明度(めいど)とは明るさの違い 明度しか持たない白、灰、黒を無彩色、それ以外を有彩色と呼ぶ。
色指定
多色印刷で文字、図版などの色を指定すること。 プロセスインキ(印刷所の指定する基準色)の掛け合わせで指定する場合と、特色見本のナンバーをつけて指定する方法がある。
色上質
製紙段階で着色した上質紙のこと。 略して「色上」と表記することもある。 単色刷りでこの紙を使えば2色印刷をしたような効果を得られる。 が、仕上がりが予想し難いので十分に気を付ける必要がある。
色フチ文字
白フチに色をつけた文字。
フチ幅を指定し、指定色は10%単位の網パーセントで指示するかインキ色見本帳のチップを添付する。
同=「色ククリ文字」/「○ミリの色フチつける」
色分解
原稿から色の成分を取り出すことを色分解と言う。
難しく言うと、「カラー印刷のために,もとの色原稿を減法混色の三原色または墨を加えた4色に分解して各色の濃淡を表す画像を作ること。」となる。
4色刷りなら4色分解、3色刷りなら3色分解となる。色分解は製版カメラ、スキャナで行う。
同=「カラー分解」
類=「4色分解」/「3色分解」/「2色分解」
色見本帳
色を示す見本帳。
特色インキをベタ刷りした特色見本と、プロセスインキのかけ合わせで表現できる色を示した見本がある。
どこの印刷所にも置いてある。
インキの色については、各メーカーからインキ色見本帳がでている。
その種類も、特色をベタ刷りにしたもの、プロセスインキをかけ合せたもの、特色インキをかけ合せたものなど豊富である。
とくに特色については、各インキメーカー独自の番号がついており、また年々その色数が増え番号も変わっているので、カラーチップを添付したほうがよい。
カラーチャートは、プロセスインキの濃度を10%(20%)ずつ変化させ、かけ合せて一覧表記したものである。
インキメーカーや印刷所からだされているが、標準4色の使用インキ、スクリーン線数、紙質などで色が変わるので注意が必要である。
類=「インキ見本帳」/「カラーチャート」
印刷
画像、文字などの記録媒体からなる原稿をもとに、これから作った版などの画像メモリーを用い、原稿の情報を被印刷物上に印刷インキその他の可視化材料を外部から与えて機械的に多数複製する技術。
印刷インキ
被印刷物上に転移されて画像を形成する材料。
印刷機械
印刷物を作成するために、被印刷物上に印刷インキを付与する機械。
印刷適性
目的にかなった印刷を行うために、印刷版、印刷インキ、被印刷物および印刷補助材料(例えば、ブランケット)が持つべき性質。
印刷版
画像部と非画像部からなり、被印刷物上に印刷インキを転移させる媒体となるもの。
印刷用紙
インキの受理性、平滑度、伸縮度、表面強度、不透明度などいくつかの条件を満たし、印刷に適した紙のこと。
ウイズウイグ(WYSWYG)
WYSWYG(What You See is What You Get) DTPやCTSでモニターを使って作業をする際、出力されるイメージと同じものが画面上で見れることを言う。 実際にはモニターや出力機には個体差が存在するため実現していない。 企業内であれば各機器のキャリブレーションをとることが可能かもしれないが、個人(クライアント)の機器と印刷所側のキャリブレーションをとるのはほぼ不可能である。
ウエイト
欧文書体の太さのこと。
細い順から、
ウルトラライト(Ultra Light)/
エキストラライト(Extra Light)/
ライト(Light)/
ブック(Book)/
レギュラー(Regular)/
メディウム(Medium)/
デミボールド(DemiBold)/
ボールド(Bold)/
エキストラボールド(Extra Bold)/
ウルトラボールド(Ultra Bold)/
ブラック(Black)/
エキストラブラック(Extra Black)/
ウルトラブラック(Ultra Black)/
ヘビー(Heavy)
などがある。
ウエブ印刷機
長巻き状(ウエブ)で供給される被印刷物を印刷する印刷機械。 通称、輪転機。
薄色
通常の4色印刷では再現しにくい色調を表し、品質を高める場合などに補色として良く使われる。
プロセス4色インキをメジゥムで薄めた物で、淡色とも言う。
薄アカ、薄キ、薄アイ、薄ネズミがある。
同=「補色」
類=「特色」
打ち返し
ページ物を印刷する際、印刷機に版をかける方法の一つ。
同じ版を使って表と裏に刷り、半裁にしてから折る。
小部数、ページ数が少ないものや、厚い紙を使用する時にこの方法で印刷を行う。
反=「本がけ」
内校
内校正の略。 印刷所の人が、発注者に校正紙を渡す以前あるいはそれ以外の時点で内々に校正すること。 内校(ないこう)とも言う。
ウラケイ
活版印刷で使う罫の一つ。
太さ0.3mm前後の線。鉛の罫の型は裏が太く、表が細くなっているので太い方を裏ケイと呼ぶ。
活版印刷以外でも罫の太さを示す言葉として使われている。
版下では通常0.5mm の太さの線を言う。
反=「オモテケイ」
裏うつり
印刷が終わった物を積み重ねたとき、インキが上の印刷物に付着すること。 裏よごれとも呼ぶ。印刷した文字などが紙裏から透けて見えることも呼ぶ。 印刷トラブル。クレーム対象。
裏抜け
インキが紙の裏面まで染み出してしまうこと。 印刷トラブル。クレーム対象。
A判
JISで規定されている紙の仕上がりサイズ。 A1判594×841mm(A全判)からA6判まである。A1判の2倍のものはA0判(A倍判)元紙サイズは625×880mm
AB判
「ワイド判」参照。
絵柄校正
絵柄に関する校正ポイントの第1は寸法、位置、見当など精度を含めレイアウトの指定通りになっているかどうかである。 次に絵柄の調子再現および色再現が得意先の指示通りとなっているかどうかであるその他、焼付けフィルムの網点の質、キズ、汚れなどの有無もチェックする。
円圧式
平らな版面が円筒型の回転する圧胴とそれに巻きついた紙の下を往復する印刷方式。
エンボス
浮き上がらせる、浮き彫りの意味。 エンボス加工(えんぼすかこう)紙にマークや模様の形を浮き上がらせる加工のこと。
エンボス紙
凸凹加工を施した紙。 マーメイド紙、キャンソン紙等。 カラー原稿に用いると紙の凹凸までスキャナが読んでしまうため適さない。
凹版印刷
画線部を凹ませた版を作り、版面に印刷インキを着けたあとで、非画像部の印刷インキを除去して、凹部につまったインキを被印刷物に転移させる印刷方式。
グラビア印刷がこの方式。版画のエッチング、エングレイヴィングも凹版。
類=「グラビア印刷」
オフセット印刷
版に凹凸のない平版の一つで、現在の印刷方式の主流を占める印刷方式。
版に付けたインキを直接紙に転写するのではなく、版からゴムシートに 移し(オフ)それを紙などに転移(セット)する印刷方式のこと。
版は左右逆像ではなく、正像とする。平版印刷はオフセット印刷が主流なため、オフセット印刷=平版印刷と いわれるほどである。
類=「平版印刷」
オフ輪
オフセットの輪転印刷機の略。 これで印刷することをオフ輪にかけると言う。
オモテケイ
活版印刷の罫で一番細いもの。
クサビ形の表が細い罫、裏側が太い罫になっていることからこう呼ばれる。
転じて、活版印刷以外でも細いケイ(0.1 mm程度)を表ケイと呼び指定にも使われている。
反=「ウラケイ」
折り
本などを作るために、印刷された紙を折る作業。 製本の際は印刷されたページ順に折りたたむ作業、または折ったものをいい、16ページの八つ折り、8ページの四つ折り、4ページの二つ折りなどがある。
類=「折り丁」
折込み
本の規格寸法より大きい別紙を折って本の寸法より小さくなるようにして、特定ページの間に綴じ込まれる物。 別名「折表」ともいう。
折り丁
折りの終わった印刷物。
普通は16ページで1単位(1台または1折り)となる。
同=「折本」
オルソフィルム
オルソクロマチックフィルムの略。
感光波長域が青紫〜黄緑の範囲でしか感光しないタイプのフィルム。
安全光として、暗赤色が使えるので作業性が良い。
反=「パンクロフィルム」
か行
解像力
画像を複製する場合、画像の細部をどこまで正確に再現することが可能かという能力のこと。
階調
写真の調子のことで、写真のハイライトからシャドウに至る濃度の段階をいい、グラデ−ションともいう。
階調補正
原稿が持っている濃度域を印刷で再現できる濃度域まで圧縮する際、均一に濃度圧縮を行うとボリューム感が損なわれたりするため、部分的に圧縮率を変えて行うト−ンコントロールのこと。
書き文字
活字や写真植字によらず、印刷原稿として使用する手書きの文字。
レタリング文字とも言い、見出しなどに使われる。
隠しノンブル
ページ数には数えられるが、ページ数が印刷されないページ。
もしくはノンブルが目立たないようにのど側につける場合もいう。
角版
写真原稿を四角形に仕上げる、最も一般的な形である。
原稿にトレーシングペーパーをかけ、その上に使用範囲、仕上り寸法、拡大・縮小率などを明記する。
またトリミングの際、図柄の曲がりなどに注意する。
角版一部切抜き
写真の一部を切抜き、角版部分を残しておくことを「角版一部切抜き」という。
かけ合わせ
多色印刷において、2色以上のインクを刷り重ねて色を表現すること。
普通のカラー印刷では、プロセスインキ4色のかけ合せであらゆる色を表現している。
また色数が少ない場合は特色を使うことが多い。
製版では、モアレを防ぐためスクリーン角度は30度の差をつける。
ベタ、平網ともかけ合わせができる。
色見本帳(カラーチャート)にはかけ合わせで出した色の刷り上がり 見本が載っている。
カゲ文字
カゲをつけて立体感をもたせた文字。
カゲ幅とカゲの方向を指定する。指定時に見本を添えるとよい。
かこみ
周囲を罫などて囲った記事。
飾り罫
罫の中でも表罫や裏罫、子持ち罫など単純なものでなく複雑な模様の物。
画素
デジタル画像は、一定間隔で配列した明るさの異なる点で構成されており、その構成単位を画素(ピクセル:Pixel )という。
デジタル画像処理を行う上で1画素が最小単位となる。
Pixel はPicture element の略。
画像部
製版・印刷工程において印刷インキが付着する部分、またはそれに対応する部分。
片起こし
最初の頁が片側から始まること。
右開きの本では左頁から始まり、左開きでは右頁から始まるのが片起こし。
活字
一般には印刷された文字という意味で使われるが、本来は活版印刷に使われる文字のこと。
鉛、錫、アンチモンなどを材料にした角棒状の金属の一端に、鋳込みによって凸型に文字をつくる。
大きさはポイント、号で表わす。
可読性
印刷された文字、文章および記号の読みやすさ見やすさの程度。
角トンボ
台紙の四隅に仕上がりと断裁の見当アタリを示すトンボで、仕上がりトンボともいう。
カバー
表紙のことを指す。
表紙を保護するために、表紙にかけるものを言う場合もある。
紙むけ
インクが乗った部分の用紙表面が細かくむけてしまうもの。
具体的にはインク粘度(タック)と印刷用紙の強度が合わず起こる(ドラム側に用紙が引き剥がされる)。
印刷トラブル。クレーム対象。
紙焼き
フィルムから印画紙にプリントすることまたはプリントしたもの。
一般にはネガフィルムを入稿する前に、紙焼きをとる。
カラー合成
複数のカラー写真を組み合せて、1枚の写真にすること。
カラーコレクション
指定通りの色再現を行うため、カラー原稿を色分解する時に部分的に色を修整すること。
適度な修正をノーマルコレクション
色が弱い、濁り過ぎをアンダーコレクション
色が強い、鮮やか過ぎをオーバーコレクション
と呼ぶ。
カラースキャナ
カラー原稿から分解版を得る装置。
入力部で原稿からの反射または透過光をフォトマルで受け、所望の色と階調を得るために電気信号を専用回路で処理し、フィルム上に露光をして分解版を得る。
カラーチャート
代表的な色を彩度・明度・色相に応じて配置した一種の色票。色の再現性を判定する目的に用いられる。
代表例として、ラゴリオチャート、マクベスカラーチェッカー等がある。
カラーデュープ
カラーポジフィルムの像を同種のフィルム上に階調修正、画像の合成、大きさの調節などを目的として複製することあるいはしたもの。
カラーバランス
カラー原稿の3原色の発色性のつりあい(バランス)や分色版のつりあいのことをいう。
製版では、カラー原稿の色を忠実に再現するための各版(各色)のバランスを指す。
印刷では、印刷用インキの発色バランスのことを指す。
また、エマルジョンによるカラー写真の発色バランスのことも言う。
カラービュアー
透過原稿を正しい色で見るための標準光源からなるライトボックスのこと。
仮製本
くるみ表紙で中身と一緒に化粧裁ちする製本方法。
表紙と本文が同じ寸法になる。
簡易校正
実際のインキ、紙、印刷機を使用せずに、印刷見本(校正刷り)を作る方法および印刷見本。
狭義には、階調性、色調、シャ−プネスなどが印刷物に近似するもの。
広義には、文字の書体、文章、写真・図表の位置など体裁チェック用のものまで含まれる。
感光性樹脂版
感光性を持った合成高分子物質を素材とした凸版用版材。
寒色
青系の色相に属する色。 見る者に冷たい感じを与える色。
感色性
写真乳剤の感光波長域を示す言葉で、レギュラー、オルソ、パンクロの三つに区分される。
完全原稿
指定、レイアウトが完全になされていて、後送原稿などがなく、すぐに製版にかかれる状態の原稿。
完全版下
写真の入る位置を罫で囲み、使用サイズにしたマークや写植で打った文字原稿をレイアウト通りに台紙に貼り込んであるものをいう。
観音折り
紙の両側を内側に折り込んだ状態のもの。
左右対称のものを「両観音」、片ページだけを「片観音」と言う。
カンプ
クライアントに見ていだだくプレゼンテーション用の資料やら印刷物の製作見本。
カンプの出来栄えで仕事取れたり取れなかったり。
PCの普及でカラーカンプが一般的になりましたが弊害も。
デザイナーさんは完成品が4Cなのに6Cインクジェットとかでカンプ作らないでください。
クライアントに「カンプじゃもっと綺麗だった」とか印刷屋さんが理不尽な怒られ方しますので。
慣用色名
空色、茶色、小豆色など慣用的に使われる色名のこと。
JISによって規定されているが、人によって具体的にイメージする色が違うことが多いため、色指定のときは使用しない。
黄
キと通常表記される。 プロセスインク。Yellowの頭文字を取ってYとも書く。
記憶色
人間の記憶内にある色。
「りんごの赤」「ばななの黄」と言われれば大体のイメージは湧くはず。
そういう記憶内に保存されている色の情報。
記憶には個人差があり曖昧なものなので、色指定や色校正時に使ってはならない。
規格判
JIS規格に定められている印刷物や印刷用紙の寸法。A判、B判など。
菊判
A列本判よりやや大きいJIS規格外の原紙寸法。636 ×939 mm。
あるいは上記の菊判原紙を16裁した寸法150 ×220 mmを指す。
キセノンランプ
キセノンガスを封入した放電管で、高圧交流電圧によりキセノンガスを励起し、発光させる放電管。
高照度が得られ、昼光に近い分光分布を持っている。
逆版
写真や図版を、左右、天地逆に使うこと。
誤りでなく故意に逆版する場合には、絵柄のアタリを必ずとり、左右逆版使用、天地逆などと明記する。
カラーリバーサルフィルムでは逆版の誤りがしばしば起こるので注意が必要。
逆目
- 紙には目があり製本したときには天地の方向に紙の目が通っているように使うのが基本だが、反対に背に直角に目が通っていること。
本が波を打ち、開けにくく、耐久性も落ちる。
キャッチライト
原稿の最も明るいところで光っている部分のような白くとんで濃淡変化のないところ。
キャプション
本文や写真、図版につける説明文。
本文の余白の上部に入れるものを頭注、下に入れるものを脚注、行間に入れるものを傍注、本文の一行分を二行に使って本文の中に入れるものを割注、巻末に全部まとめたものを後注と言う。
級数
写植文字の大きさの単位。
1級は1/4mm=0.25mm。
行送り
写真植字の場合、行間を指定する言葉。歯送り数で示す。
行送り○Hとせずに行間○Hと指定されることも多いが、正しくは行送りとすべき。また、行の追い込みと同じ意味でも使われる。
教科書体
小学校などの教科書によく使われる書体。
中太で、筆で書かれた楷書のような感じがあり、読みやすい。
行間
文章の行と行の間を指す。写真植字では歯送り数で行送りを指定する。
活版印刷では活字と活字の間に入れるインテルの号数やポイント数で示す。
行長
- 文字をレイアウトしたり、組んだりする場合の一行の長さ。
行頭
文字組みを行う際、各行の最初の文字スペースのこと。
行末
文字を組む場合の各行の最後のスペースのこと。
清刷り
- 凸版印刷物を写真製版の版下として用いるため、アート紙のような良質の紙またはフィルムに高い精度で、鮮明に印刷することおよびその印刷物。
切り抜き
主に写真原稿で、人物や商品など、必要部分のみを使い、他をカットすること。
輪郭がぼやけたものは切り抜きが不自然になり適さない。
切り抜き版
人物や商品が切り抜かれた状態で印刷されるように、不必要なものを除いた版をいう。
フォトマスクフィルムやエアブラシなどにより不要部分を取り除く。
キロ連量
印刷用紙の重さの単位。
全判1000枚を1連、その重量をキロで表わす。
キロ数が少なくなれば、1枚の紙は薄いということになる。
金赤
三原色の赤。
プロセスカラーではM100%、Y100%のかけ合わせで表現される。
禁則
文字を組んだ際、文章を読みやすく、組体裁を美しくするための組み版ルールの一つ。
禁則には、行頭禁則、行末禁則、分割禁則などがある。
禁則処理
行頭や行末の禁則を字間調整や約物により、ルールに合わせる処理。
斤量
印刷用紙の重さの単位。
全判 500枚を1連として、その重さを斤で表示した。
1958年のメートル法施行以後はキロ連量に統一されているが、慣用からキロ連量の意味で斤量と呼ぶことがある。
口絵
主に本の巻頭に入れる写真、絵画、図表などで、多くはアート紙や上質紙に印刷される。
組み版
活版印刷で、活字を揃えて版をつくる作業。そうしてできた版のことも指す。
グラデーション
写真や絵画など連続した調子の変化のこと。階調ともいう。
網点の大きさを徐々に変化させ濃淡を表現したもの。
グラデーション指定には、グラデーションの幅(ボケ足)、網点%、方向、色,ボカシの形状などを指定する。
グラデーションのつくり方は、エアーブラシや写真手法などでボカシの版下をつくり、これを網撮影してグラデーションのネガを作成する。
グラビア印刷
凹版印刷のひとつ。銅版に焼き付けた版の凹部にインキをためて刷るやり方。
調子再現がよいため、写真の再現によく使われている。
転じて写真ページをグラビアページと呼ぶ。
グルーピング
スキャナー分解効率を上げるために、多数の原稿をいくつかのグループに分けてスキャニングする事があり、この原稿をグループに分類し一括して取り扱うことをグルーピングと言う。
グレースケール
白から黒までの無彩色グレーをある一定の濃度差(白黒の差)で階段状に変化させたもの。
スキャナ分解や製版での条件出しに使われる。
PS版用のステップガイドなどもこの一例
グレーバランス
理論上はC、M、Yの各色を等量加えれば無彩色のグレーになるが、印刷用インキが理想的な再現をするとは言えないため、グレー再現を得るためには3色の量の調整しなければならないそのバランスを言う。
グローランプ
光変調放電管(グローチューブ)は放電電流の大小によって、放電による光の強さが制御される。
レーザー、キセノン光源などと異なりグローチューブ自身が変調機能を有していることが特徴。
スキャナ用途としては連続調スキャナの露光光源などとして用いられている。
グロス
印画紙、印刷用紙、インキの光沢のこと。
罫
- 線の総称。作表や版下で大きさの指定などに引かれた線。
罫には太さ、形状に様々な種類があり、罫と指定しただけでは指定にならない。
細罫(おもて罫)......0.1 mm程度
中罫(なか罫) ......約0.2 mm
太罫(うら罫) ......0.5 mm前後
ケイイキ
台紙に描かれた写真の位置や平網の伏せ込み範囲、ベタ刷りの境界などを示すケイ線を仕上りで生かす場合に用いる。
蛍光インキ
蛍光剤を含んだ顔料を使用した特殊インキ。
軽量コート紙
上質紙、中質紙をベースに1平方メートル当たり10グラム程度の コーティングを施した印刷用紙。
K
blacKの略。
Bと書かないのは、青(blue)に間違われるのを防ぐため。
K40%などと指定の際、書き入れる。
罫下
本の天地のうちの地の呼び名である。
書物の天地の余白部分のうち、下部の余白部分のことを言う場合もある。
化粧裁ち
印刷、製本後に断裁機で仕上がり寸法指定に紙を切ること。
ケヌキ合せ
精密な見当合せのこと。
髪の毛一本程度でも狂ってはいけないような精密な見当合せという意味から「毛抜き合せ」という。
たとえば複数の写真原稿をすき間なく並べるあるいは写真と平網部分、写真と文字、平網と文字など境目にブチがでないようにつけ合せるような場合に用いる。
下版
校了になった台を製版、印刷工程に送ること。
下版してからの訂正、変更は原則としてできない。
原稿
- 印刷物を形成する場合のもとになる文字、画像などの情報媒体。
原紙
仕上がり寸法に裁断する前の印刷用紙。
A版各寸法の元、A列本判 625×880mm
B判各寸法の元、B列本判765×1085mm
がある。いずれも寸法はJISで定められている。
原色版
凸版印刷の一種で、多色印刷を行うもの。
カラー原稿を4色分解し、写真凸版を作って印刷する。
力強い再現が得られるが、最近はほとんど行われていない。
見当合わせ
2色刷り以上の印刷物や両面印刷の場合など、 各刷版が印刷される位置を合わせること。
見当が合わなければ版ズレを起こす。
検版
刷版を印刷に渡す前に原版フィルム、校了紙、指示書などと照合して再確認する検査のこと。
または、原版フィルムの検査のことをいう。
原版
- 画像を焼き付けるもとになるフィルム、または乾板や刷版の焼付けに用いるネガ、またはポジのフィルム、または複製版を作る元になる版をいう。
減力
写真画像の濃度を減力液で低下させ調子を変えること。
高照度短時間露光
露光量(E=I×t)は照度(I)と露光時間(t)の積であるが、光の照度(I)が極めて強く、露光時間が極めて短い場合をいう。
号数
ポイントとともに活字の大きさを表す単位の一つで、日本特有なもの。
校正
写植に誤りがないか、製版は指定どおりに行われているかなどを 確認する作業。
製版チェックは校正紙を見て行う。
校正には製版・印刷者が行う場合と印刷物の発注者、著者などに見てもらう場合とがある。
校正記号
文字の校正を行なう際、誰が校正し誰が読んでもわかるようにJIS(Z8208/1965)で統一した記号。
校正機
校正刷りを行うための印刷機。
本機とは構造も印刷スピードも違うので、本刷りと結果が一致するとは限らない。
校正紙
製版の校正を行うのに使用する刷り物。
関係者だけに見せるため、少数部しか刷らない
校正刷り
校正のための印刷物。
平版印刷用の校正刷りを作る方法は色々あるが、大きく分けて印刷方式と写真方式(簡易校正法)の2つがある。
なお、校正機で刷った印刷物を校正刷り、実際の印刷機で刷った印刷物を本機刷り(本刷り)と呼んでいる。
多色印刷物では本機刷りと校正刷りとは同一に仕上がらないので、実務上問題になる。
本機校正とはできるだけ差が出ないように、本機と同じ印刷機を用い、同じインキを使用して印刷することである。
合成版
複製の写真を1枚の写真に仕上げた版を合成版と呼びいくつかの方法がある。
後送原稿
〆切りに間に合わず、後から印刷所に入れる原稿のこと。
原則として原稿が全て揃わないかぎり製版作業を進められないので、後送は可能な限り避けること。
後送した原稿は「後送である旨を明記して」印刷所に渡すこと。
孔版印刷
謄写版印刷やシルクスクリーンのように、版に細かい孔をあけて、そこにインクを通して印刷する方法。
校了
校正が完了し、赤字が入らない状態。
校了状態の校正紙を校了紙という。
コート紙
上質紙、中質紙をベースに1平方メートル当たり15グラム程度の コーティングを施した印刷用紙。
ベースとなる用紙と塗工量でA2コートとB2コートと分けられる。
アート紙より塗工量が少ないため品質は一歩譲るが上質紙と比較した場合、かなり良い仕上がりが期待できる。
小口
本の背を除く三方を小口という。 実際は背の反対側だけを指すことが多い。
ゴシック体
書体のひとつでたてよこが同じ太さの文字。
活字でいうゴシックは写真植字のBG(太ゴシック)に当たる。
誤植
活版印刷、写植で誤って植字された文字の間違いを一括して誤植という。
誤字のある原稿をそのまま植字されたものも誤植として校正する。
コピーライト
著作権の意味で、国際的著作権を指す。
丸Cマークはコピーライトの略。
混植
活字や写植で、和文書体や欧文書体を同じ行の中に混ぜて組むこと。
写植の場合、漢字と仮名専用書体などを混ぜて組むことも言う。
コンタクトスクリーン
一定のボケ幅を持った網点が規則正しく並んだ、網ポジや網ネガを作成するときに使用する製版用スクリーン。
コントラスト
写真画像の濃度の高い部分と淡い部分の対比をいう。
この比の大きいものをコントラストが大きい、あるいは硬調といい、小さいものをコントラストが小さい、または柔調という。
さ行
再校
初校戻しの赤字を直した2度目の校正あるいは校正刷。
再生紙
明確な定義はなく、グリーン購入法では、古紙配合率が70〜100%の情報・印刷用紙、白色度が70%程度の非塗工紙としている。
再版
書籍の出版で初版の発行後同一版で再び出版すること。正しくは再び製版し直して印刷、出版する場合をさす。
作字
2本または3本の活字の不用部分を削って、必要部分を組み合わせて特殊な漢字を作る作業、またはその合成活字。
差し替え
校正の訂正指定に従って、組版中の活字、込め物、インテル、罫線などを差し替えて、版の訂正を行うこと。
差込印刷
文書の一部に他のファイルのデータ、例えば文書の内容は変えずに、宛名を差し換えながら印刷をすること。
刷版
実際に印刷機に取り付けて印刷するための版。
刷了
全部の用紙を刷り終え、印刷機から版をはずしても支障のない状態のこと。
サテライト型オフセット輪転機
巻き取り紙を用いて、輪転式で平版オフセット印刷する機械をオフセット輪転機という。この中で1本の太い共通圧胴の周りに数組の版胴とゴム胴とを配置したものをサテライト型と呼ぶ。
更紙
化学パルプ40%未満配合の非塗工印刷用紙。下級印刷用紙として、雑誌本文や謄写版印刷などに使用される。
ざらつき
印刷物網点の再現が不完全であり、網点が素抜ける場合をさす。
三三判
規格外原紙寸法の一つ。697×1000mmをいう。
三四判
規格外原紙寸法の一つ。727×1000mmをいう。
3色版
絵画、写真、実体などを原稿とし、色彩を表すのにもっとも便利な、イエロー、マゼンタ、シアンの版を作り、それぞれ適応する色インキを着けて順次刷り重ねて印刷する方法。
三方断裁機
本の天地、小口、すなわち三方を1回の操作で連続的に仕上げ裁ちできる高能率な断裁機。
ザンメル印刷
一つの版に部分的に異なる色のインキをつけ、一度に多色刷りを行う特殊印刷法。
仕上がり寸法
実際に本、チラシ、カレンダーなどになるときの大きさで、断裁機にて裁つ際、目印となる裁ちトンボの内側の大きさ。
紫外線硬化型インキ
高エネルギー電磁波の一種である紫外線を照射することで硬化するインキ。
直刷り
オフセット印刷に対して、版から被印刷体に直接印刷する方式をいう。
直刷り平版インキ
オフセット印刷に使用する版材を用い、版からブランケットを介さず、直接紙に印刷する直刷り平版用のインキ。
磁気印刷
磁性インキを用いて、文字や記号、ストライプを印刷すること。文字や記号の磁気印刷は容易に目視にて判読できる点と機械的に読み取りができるという利点がある。
色差
色の相違を数量的に表したもの。
ジグザグ折機
連続伝票において印刷機排出部で折丁やシートの形をとらず、ジグザグの経本状に連続して折るための折機。
シーズニング
抄造後の用紙を一定の温度・湿度中に放置し、用紙含有水分量を安定させること。
試刷
印刷機で本番印刷に入る前に試しに印刷すること。
下固め
製本での本固め前に仮に本文の背を一冊づつ接着剤で背固めする作業。
字面
文字面のことで、印刷の際にインキが付着する部分をいう。
質感
印刷再現を表現するのに、色彩、量感と並列して用いられる慣用句。
湿紙機
印刷前の用紙を加湿する機械。水を噴霧器でスプレーし、その中へ紙を連続的に送って加湿する。証券などの凹版印刷のさいに、印刷を容易にするために用いられる。
辞典用紙
辞典、薬品説明書などに使用される印刷用紙。
自動紙継ぎ装置
巻取紙印刷機において、印刷している巻取り紙が終わる時、印刷機を停止させずに次の巻取り紙へ自動的に紙を継ぐ装置。
自動給紙機
枚葉印刷機、枚葉折機などで、棒積みした紙を自動的に1枚ずつ供給する装置。
自動現像機
露光後のフィルムなどを感光材料を自動搬送し、現像・定着・水洗・乾燥する機械。
自動見当合わせ装置
輪転印刷機において、多色印刷の色合わせ、断裁長さ、折などを自動的に制御する装置。
紙粉
紙面に付着した粉末状のごみ。印刷時にこのごみが版面やブランケットに付着したり、インキつぼに混入すると、印刷部分が白点状にぬけるヒッキーの原因となる。
湿し装置
オフセット印刷機の版面に湿し水を供給する装置。
湿し水
平版印刷の非画線部にインキが付着しないように版面を湿らせる水。
湿し水循環装置
オフセット印刷の湿し水を供給するために、印刷機の外部に設けたタンクからポンプによって連続的に水舟に水を送り、水舟からオーバーフローした水をタンクにもどして循環させる装置。
湿しローラー
オフセット印刷で、版面上にインキを反発する湿し水を運ぶローラー。
地紋
主要な絵柄の背景に刷る淡色の網点、砂目、彩紋などの模様。
写植
写真植字を略して写植という。写真植字機を使って印刷用文字を作成する方法。
写植機
写真植字機を略して写植機という。
写真植字
略して写植ともいわれ、写真植字機を使って印刷用の文字や記号、罫、パターンなどを作成する技法。
写真植字機
写真的に文字を印字し、製版用文字版下を作る機械。
シャープネス
印刷の鮮鋭度。印刷ではインキを使用するため、エッジの再現が原稿より劣りやすく、これを防止するために、製版の色分解機においてエッジに濃淡のレリーフを電子的につける。
集版
カメラまたはスキャナー工程で作成された線画ネガや色分解ネガなどをライトテーブル上で指定に従ってまとめ、1枚の印版焼付け用のフィルムに仕上げること。
樹脂グラビア版
グラビア印刷用版材の表面に樹脂を使用したもの。
出校
印刷会社が、作成した校正刷を発注者に校正のために送ること。
出張校正
校正者や編集者または著者などが印刷会社へ出向いて校正を行うこと。
出版グラビアインキ
週刊誌、月刊誌などの雑誌類の表紙や写真ページに用いられるグラビア印刷用インキ。カラー印刷用に使われるものが多い。
出力機
入力機およびコンピュータからの画像・文字やレイアウトを紙や製版フィルムに出力する装置。
昇華型転写捺染印刷
加熱することにより昇華性を有する染料をインキとし、絵柄を転写紙にグラビア印刷方式で印刷した後、転写原紙を布に重ねて加圧加熱して、原紙の絵柄を布に転写する染色法。
証券印刷
紙幣、株券、債券、預金通帳、商品券などの印刷。
上更紙
化学パルプ40%以上、70%未満配合の非塗工印刷用紙。
上質紙
化学パルプ100%配合の非塗工印刷用紙。印刷用紙の代表的品種であり、書籍、教科書、商業印刷などに使用される。
蒸発乾燥
印刷後に溶剤が急速に蒸発することによって、被印刷面に樹脂分や顔料分が残って固着するもので、乾燥速度はきわめて速いため、高速・多量印刷に適している。
植字
活字、込め物、インテル、罫線などを組み合わせてページ単位の版を作る作業。
初校
組版した最初の校正あるいは校正刷。
書籍用紙
書籍の印刷に適した、地合いが均一で、不透明度の高い用紙。
書籍輪転機
書籍、雑誌の活版ページを印刷する凸版輪転印刷機。
ショートラン印刷
一般にいわれている「小ロット印刷」のことをいう。小ロット印刷の数量の定義は明確ではない。
ショック目
オフセット印刷物で、シリンダー軸方向に平行に帯状の印刷濃度ムラが発生すること。
シール印刷機
印刷、浮き出し、打ち抜きをインラインで行って、シールやラベルを製造する機械。
白板紙
板紙の一種で、印刷適正や製函適正がよいことを特徴とする。
白抜き
文字、模様などの原図の黒部を白部とする方法で製版、印刷の状態をいう。
新聞印刷
新聞を製作する技術および方法。新聞としての機能を果たすため、短時間で大量の印刷を行うことが要求される。
新聞輪転機
新聞を印刷するための巻き取り紙輪転機。
水性インキ
水溶性樹脂またはアミンやアルカリで水溶液とした樹脂を水やアルコールに溶解させたワニスを用いるインキ。印刷物の臭気が少ないので食品包装用インキとして、グラビア印刷、フレキソ印刷で使われることがおおい。
スカッフィング
印刷物の後加工の工程または輸送上などにおいて、摩擦によってインキがこすり取られること。
すき込み
紙の厚さの変化により、紙を透かしたさいに現れる模様、またはそのように加工すること。
スキニング
酸化重合型オフセットインキに一般的に見られる現象で、インキ表面に乾燥膜ができること。印刷機の長時間停止時や保管時間によって発生する。
スクリーン印刷
孔版印刷の一種。枠に紗を張り、画線部以外の部分の目を樹脂などでつぶしたスクリーン版を用いて、版の紗面からスクィージの擢動によってインキを押し出し印刷する方法。
スクリーン印刷機
スクリーン印刷を行う印刷機。平面用と曲面用があり、平面用では紙、プラスチック、プリント配線基板などの印刷が行われ、曲面用はびん、コップなどに印刷される。
スクリーン角度
網撮りまたはスキャナーによる直網分解のさい、スクリーン線もしくは出力網点が垂線となす角度。
スクリーン線数
スクリーンの単位長当たりの線や点の数。これにより製版用スクリーンの目の精粗を示す。
スクリーントーン
透明なフィルムに網点・万線などの模様を印刷し、裏に接着剤が塗布されたもの。
スケルトンブラック
多色印刷用に用いられる墨版の一種。ハイライトから中間調にかけてほとんど調子がなく、中間調からシャドー部にかけて強いコントラスト階調をもつ。
筋押し
厚手の切りつけ表紙を開きやすくするため、折り曲げ部分に筋を入れる作業。
スタッカー
輪転印刷機の折機などから排出される折丁の員数、揃え、積重ねを自動で行う装置。
スタック型印刷機
独立した圧胴を備えた印刷ユニットを積み上げるように配置したフレキソ印刷機。ごく標準的な形式で紙の印刷に用いられる。
ステンシル印刷
シルクスクリーン印刷、セリグラフとともに、孔版印刷の一種。
スナップアウト帳票
封筒の周囲を切り取らずに中紙を簡単に取ることができる帳票。
すの子
印刷直後のまだ乾燥していない印刷物を、少量ずつ取り分けておくための板、または箱。
スノーフレーク
オフセット印刷物のベタ部が滑らかにインキの転移しない雪片状の模様の出る状態。
スペクタカラー
あらかじめグラビア輪転機などでカラー印刷された巻取り紙に、あとからニュース性のある記事を見当を正しく合わせて印刷する新聞印刷の方法。
スペックル
グラビア印刷において、グラビア版セルよりインキが転移せず、印刷物に白い斑点を生じるトラブル現象。
スポットカラー
新聞印刷において、大きな見出しや広告のために部分的に単色カラー印刷を行うこと。
刷足し
印刷を終了した印刷物に色不良や員数不足をした場合などに、これを補足するために印刷すること。
スリッター
巻取り紙輪転機や紙加工機などにおいて、紙を流れの方向に切る装置。
刷本
製本では、中身になる印刷物で、折りたたむ前の状態のもの。印刷においては、刷り上った印刷物の総称。
刷目打ち
印刷機を用いて刷本に切り取り用の線状の小さな穴をあけること。凸版印刷では、版面に穴あけ用の線を組み付けて印刷と同時に穴あけをする。
背
書籍のとじ側。小口の反対側をさす。とくに上製本では、背の形により丸背と角背に分類される。
静電印刷
印刷において、インキの転写を静電引力を利用して行う方式で、物理的圧力を必要としないため曲面への印刷、強度の低い被印刷物への印刷が行える。一般に印 刷版は導電性のスクリーン版を用い、被印刷物を介して対向電極間に電圧を印加し、スクリーン版上に供給したトナーインキを被印刷物に転写させる。
静電グラビア印刷
グラビア印刷でインキの転移性を改善するため、アメリカのGRIで開発された方法で、印刷紙の後面から電圧をかけ、静電引力によりインキ・セル上のグラビア・インキを盛り上げ、インキ転移性を向上させるもの。
静電スクリーン印刷
スクリーン印刷で液体インキの代わりに乾燥した粉末トナーを用い、静電気の吸引力を利用して基材へ印刷することをいう。
製版指定
印刷原版を作成するために必要な設計指示。
背固め
製本でのくるみ工程前に本文の背を背紙などで補強する作業。
責任校正
著者または発注者から任されて印刷会社側で行う校正。
責任校了
直し箇所が少ない場合など、印刷会社が責任をもって校了とすることを前提として、注文者が校了すること。
石版印刷
石版石を版材とする平版印刷の一つ。
石版印刷機
石版印刷を行う印刷機。手動印刷機と停止円筒印刷機の形式がある。転写方式には直接印刷とオフセット印刷の2方式がある。
背丁
各折丁の順番を簡単に見分けるために、折丁の背の部分に刷り込んだ記号。
セットオフ
凸版輪転、オフセットインキの品質事故の一つで、印刷面のインキのセット、乾燥が遅いため、印刷物を重ねたとき対向面を汚す現象。
セパレーションネガ
写真原稿などを光学系の処理により、印刷に必要な4色の成分に分け、露光されたネガフィルム。
背標
各折丁の背の部分に印刷する目印。
全紙掛け
印刷用紙の寸法が正寸の大きさのまま、版を組み付けて印刷する方法。
線数メーター
網がけされた印刷物のスクリーン線数を読み取るためのパターンの付いたフィルム。
センタートンボ
トンボにはいろいろな種類があるが、製版や印刷工程における印刷物の天地・左右の中央の位置を示すトンボをいう。
全判
枚葉印刷紙の断裁する前の基準となるサイズ。
先方紙
印刷会社が印刷物を受注するとき、出版社などの発注者が印刷用紙を支給することを、先方紙という。印刷会社から見て先方を意味している。反対に印刷会社側が購入して準備する用紙を、当方紙という。
ソアリング
グラビア印刷やフレキソ印刷でインキパンの中に空気中の水分が凝縮して、インキ中に混入すること。
装丁
表装材をはじめ表紙のデザイン、外箱、カバー、見返し、扉などに種々の意匠を加え、本の体裁を美しく装うこと。
総ルビ
和文の組版で、すべての漢字にふりがなをつける組み方。一部の漢字のみふりがなをつけるパラルビに対していう。
損紙
印刷中、種々の要因により発生する実用に供しない用紙のことで、印刷した損紙を黒損、印刷前の白紙の損紙を白損という。